VOL.015 – KYOHEI HARADA / BYRON BAY_AUSTRALIA

日本も楽しいけど、自分らしくナチュラルでいられるのは、やっぱりオーストラリア

Imhereがお届けする、海外で暮らす気になるあの人。vol.15は、オーストラリアのバイロン・ベイにお店をオープンさせた原田恭兵(KYOHEI HARADA)さん。世界中からサーファーやアーティストが集まるヒッピータウンとして知られるバイロン・ベイ。豊かな自然や美しいビーチはそのままに、今ではおしゃれなカフェやショップが立ち並び、独特な雰囲気で人々を魅了する街。10年以上この街で暮らす彼にその魅力を聞いてみた。

 

「世界中を巡って英語を覚えて仕事がしたいという漠然な思いから渡豪」

 

 移住してどのぐらい?

2011年3月ぐらいに来て、それから・・・12〜13年ぐらいか、もうそんなになるんだね。

 

10年超えは長い! オーストラリアに移住したきっかけは?

当時は24歳ぐらいだったんだけど、たくさん海外旅行に行く中で英語が話せるようになりたいと思うようになって、英語を覚えるために移住することにしたのがきっかけ。それからワーホリ制度を見つけて、オーストラリアへ。移住当初は、オーストラリアに長く住むつもりはなくて、ワーホリで世界中を巡って英語を覚えて仕事ができたらいいな〜と言う漠然とした思いしかなかったんだ。

 

だけど〜。

まだオーストラリアにいるね(笑)。

 

オーストラリアに惹かれた理由は?

音楽やタトゥーが好きだから、そのカルチャーが根付いているメルボルンへ行こうと思って、ケアンズから入って、ファームで働きながら南へ降る予定にしていたんだけど、その途中に立ち寄ったバイロンがすごく居心地良くて、今もまだここにいる。

 

なるほど、バイロンに留まる理由が分かる気がする。

そうだね、バイロンには、サーフィンが好きなやつとか、スケボーしてるやつとか、ヒッピーみたいなやつとか、面白いやつがいっぱいいて。もちろん人だけじゃなくて、街はかなり小さいけど、おしゃれな店がたくさんある。でも、一番の理由はオーストラリアに来てからハマったサーフィンかな。あとは、他のエリアに比べて住んでる人がゆるくて居心地良い。

 

 

そんな中、面白い日本人に出会えたこともバイロンにとどまる理由になったとか。

今一緒に仕事をしているビジネスパートナーなんだけど、その人が後々、就労ビザや永住権を取るために支えてくれた人。当時、パーティーのオーガナイズをしていた方で、それを手伝うことになり、そのタイミングで日本から友人がDJとしてバイロンへ来ることになって・・・。他にも色んなことが重なって必然的に居座る理由が出てきた。

 

タイミングだったり、偶然なのか必然なのかわからない運命みたいな引力って大事だよね。バイロンの魅力は?

街によって色んな色があるところ。自然が美しいのは言うまでもないけど、小さい街なわりにインターナショナル。可愛いカフェやレストランがたくさんあるでしょ、洋服もおしゃれなところが多い。あとは地元愛がすごいところ。マーケットではローカルの方が栽培した野菜だったり、手作りのものが並んでいるんだ。世界中から色んな人がバイロンを目掛けて移住してくる場所だから常に新鮮。独特で謎だよね、オーストラリアが好きというより、バイロンが好きって感じ。本当に不思議な魅力を持った街で、ありそうでない、唯一無二な街だと思う。

 

うん、わかる気がするその魅了してくれる感じ。

前からいい街だったけど、今はもっといい感じに魅了してくれるよ。バイロンは男性より女性が喜ぶ街だと思う。以前よりもおしゃれなショップや小さくて可愛い飲食店がたくさんできていて、夜はおめかししてナイトアウトしたらめちゃめちゃ楽しめると思う。男性はやっぱりサーフィンする人におすすめ。

 

「オーストラリアで独立して何かビジネスを始めるのが目標だった」

 

オーストラリアに来た当初の目標は?

オーストラリアで独立して何かビジネスを始めるのが目標だった。違う土地で何か始められたらいいことだし、チャンスだと思っていたんだ。

 

20212月にお店をオープンしたとか。目標を達成して本当にすごい!

形としては達成できたけど、周りにお店を出している人なんてたくさんいるので。たまたま店舗が決まって、奇跡的にうまく進んだ感じ。今の店舗は、売っていない場所を交渉して、やっと勝ち取った物件なんだ。オープンがパンデミック中と言うこともあって選べる物件も少なく、10件以上見て回ったけど、話がうまくいかなくて、最後の最後にいいところに決まってラッキーだった。

 

 

どんなお店をやってるの?

バイロンから車で10分ぐらいの場所にあるバンガローという静かで落ち着いた大人の街に、MANGOSTEENという小さなお店をオープンさせたんだ。ストリートが1本しかないシンプルな街だけど、丘の上からはバイロンの街が綺麗に見渡せる最高なロケーション。店内は、暖かい陽射しが差し込むテラス席があって、目の前が森っぽくて癒される場所だよ。野菜はローカルのファーマーズマーケットで買ったり、お寿司に使う魚はゴールド・コースまで買い出しに行ったり。フュージョン料理だけど、シェフがみんな日本人だから日本のテイスト。あとは、バイロンがヘルシー思考な街なので、メニューはビーガンとかグルテンフリーとか、ニーズに合わせるようにしてるよ。

 

素敵な場所。バイロンへ行った時はぜひ食べに行きたい!

普段はランチ営業をメインでやっているんだけど、今年から月一で「MONDAY RAMEN NIGHT」を始めたんだ。これが好評で、来月(2023年6月)から週一でやることに。豚骨ラーメンや醤油ラーメン、つけ麺、坦々麺など数種類のラーメンが楽しめるからこれもおすすめ!

 

 

海外生活を振り返って辛かったことはある?

一番はやっぱりビザかな。

 

ビザ問題・・・。永住権を取るまで大変だったのでは?

僕の場合は、ワーホリビザ→就労ビザ→永住権なんだけど、ワーホリのセカンドの時に家の近くの居酒屋で2年半ぐらい必死に働いて就労ビザをサポートしてもらった。スポンサーしてもらうまでの2年半は、仕事をしながら学校に通って、ビザに必要な英語の資格や調理師の資格を取得。この時期が一番大変だったな〜。それから就労ビザが取れて2年後ぐらいに永住権を申請。5年前に永住権が取れた。

 

長い道のり。

永住権を取るための色んな方法があるとは思うけど、僕の周りは企業からスポンサーをしてもらったり、オーストラリア国籍の人と結婚したりするパターンが多いかな。申請してから許可が降りるまでも時間がかかるから、一般的には永住権を取るまで10年と言われてるよ。人によって条件は違うし、州によって取れるビザの種類も変わってくるから、まずは自分がどんな条件を満たさないといけないか把握することが必要。

 

目標を達成するために大事なことは?

海外に住んでいると、日本にいる以上に理不尽なことが重なってくるから、常に冷静に気持ちをフラットに持っていくこと。あと、今いる人たちをリスペクトしつつ、自分の中で結果を出していくのが大変だったかな。僕にとっては周りの日本人の存在も大事で、自由に生きているけど、日本人であることや日本人の心を大事にしてる。

 

バイロンの日本人コミュニティーってどんな感じ?

お互いをリスペクトしてくれるから、コミュニティーに属していても、干渉せず(もちろん干渉してくる人もいる)、みんなが自由に暮らせると思う。やっぱりそこが住みやすいポイント。普通は、よそ者が急に入ってきたらイイ顔をしない人もいるけど、オーストラリアは誰でもウエルカム。特に、バイロンは愛に溢れている場所だと思う。

 

「日本も楽しいけど、自分らしくナチュラルでいられるのはオーストラリア」

 

毎日どんな生活をしてるの?

7:00〜15:00は仕事、そのあと事務作業して、終わったらサーフィン行くか、ブラジリアン柔術習いに行く。1日1アクティブしてるかな。日曜と月曜が定休日だから、土曜の仕事が終わったら、車にサーフボードを積んで、そのまま車で寝て、起きて朝からサーフィンしてのんびり過ごしてる感じ。たまにイルカと同じ波に乗れたりするんだけど、その時は本当に感動する。

 

それは最高! 移住前と移住後で考え方は変わった?

そうそう、最高(笑)! ライフスタイルがめちゃめちゃ変わったかな。オーストラリアだとアクティブに動いているし、なんでも幸せだなって感じられるようになった。ふとした時に、ここにいてよかったって思えるからさ。もちろん日本も楽しいけど、自分を装わらずにナチュラルでいられるのはオーストラリア。だから住み続けてるのかな(笑)。あとは、コミュニティーにいい人が多い。これ、結構大事だと思うんだよね。

 

最後に今後のプランを教えて!

今のお店を理想の形にして、仲間を増やして楽しいことをいっぱいする。今後、一緒に働いている仲間が独立して、いろんな場所に飲食店を持って、そこから仲間の輪が広がっていったらいいなと。世界中に自分の遊び場所ができる感じ。

 

ありがとうございました!バイロン・ベイへまた遊びに行きたくなりました。

 

【プロフィール】

原田 恭兵 / KYOHEI HARADA >>Instagram

福岡県出身。2011年渡豪。飲食店での勤務を経て、2018年永住権取得。2021年、ニューサウスウェールズ州のバンガローにてフュージョン料理を提供する「MANGOSTEEN」をオープン。オーストラリアに来てからハマった趣味のサーフィンとブラジリアン柔術は、今ではライフワークの一つ。

お店はこちら>>MANGOSTEEN_bangalow

 

➖➖MEDIA INFORMATION➖➖

>>Im here magazine

2020年、ニューヨーク、ハワイ、イタリア、それぞれの場所を拠点に生活する3人の女性が立ち上げたウェブマガジン。現地のライフスタイルはもちろん、世界各国へ移住した人たちにフォーカスした「気になるあの人」のパーソナルなライフスタイル情報をインタビューを通して自分たちの目線でお届けしています。

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